はじめに:
本記事は、前編・中編にてwired の シリコンバレーのジェンダーにまつわる問題を要約した記事
後編にて、日本の現状と銘打ってスタートアップの女性問題に関して説明したいと思います。
1:シリコンバレーの現状
シリコンバレーは、女性就業者の勤務において未だ遅れている状況だ。
たとえばグーグルにおいては、技術採用の女性は17%しかいない。
技術会議であれば、講演者は大体が男性陣のみとなる。
また、去年Tinderの共同創設者はセクハラ被害に関して告白した。
これらの問題に関して、一部の人たちはちっぽけな事だと思っています。
そもそもこの議論は、技術的合理主義によって成り立つはずですが、その議論において女性の能力のある技術者はトップには立てていません。
今では女性が一部の産業に進出していますが、女性が少ない問題は性差別によってまきおこるのではなく、女性の側の問題とされてきました。
言い換えれば、自然と女性が働きにくい状況になっていったのです。
2:ある小説とアメリカの状況
インドで育ち、コーダーとしてアメリカで働いている私は、この問題に対してある推論を持っている。
私が好きな小説の中のキャラクターの1人に、1997年に出版された書籍※の若い女性のプログラマーというのがいる。※
このフィクションの小説以上にインドは女性のプログラマーが育っている。
アメリカにおける女性プログラマーの割合は21%でしかないが、インドは少なくとも30%を超えている。
※Love and Longing in Bombay: Stories 愛そして欲望の街 ボンベイ 短編小説集
http://www.amazon.com/Love-Longing-Bombay-Vikram-Chandra/dp/0316136778
つまり言える事としては、経済・学歴・健康等について米国では、インドに比べて女性に対してのチャンスは狭くなってしまっています。
南アジア圏の方が、アメリカに比べてハイテク産業や文化に関してより親切であると言えます。
その理由がわかれば、アメリカをより良く変革できるのではないでしょうか。
3:インドの何が違うのか?
インドの工学部は、アットホームな感じがあります。
2013年に、インドの工学部学生に対してアンケートをとりました。
彼らに「あなたたちは大学の授業で取り残されている感じがしますか?」と問いました。
結果、男性が約20%そうだと答えているのに対して、女性は8%しか感じていませんでした。
別の研究においては、Winifred Posterという社会学者が研究した結果もある。
女性・男性の間において、技術的な仕事をする為に同じ様な精神を持っているという点や技術的な仕事において性差はないと思っている。
※元記事においては、Google I/Oの発表会を聞くズラーっと並ぶ男性陣がいる。
アメリカにおいては、テクノロジーは間違いなく性別を持っています。
もちろん社会的にそれらを覆す為の試みは続けられています。
しかし、その反面女性が行うコーディングに対してダメだしをする事に優越感を覚えたり、”優しい”女性スタッフである事を望んでいるのです。
もちろん、アメリカにおいて男性的と言う事が歴史的にイノベーションのある結果をもたらしてきたともいます。
西部開拓や科学者たちが国を導くとしていました。
しかしその反面、白人の科学者達こそが正しいといったカルチャーを作ってきたとも言えます。 ※原文意訳※
だからシリコンバレーにおいて、コーダー達が忍者である事が推奨されている。
良きベンチャーキャピタリストのポールグレアムは言っています。
”良きベンチャーの人間は、オタクでちょっと威圧的な男でなくてはいけない。”
”彼らは、ユリウス・カエサルが恐れる様な人々でなくてはいけない”
※後半へ続く※