前回の記事では、グロースハッキングを「巧妙な技術と豊富な知識を駆使してサービスやビジネスの成長に貢献すること」と大まかに定義しました。
色々な定義があると思うので、あくまでイメージとして掴んで頂ければと思います。
「でも、頭の良いマーケティング担当なんて世界中探せば過去にだっていくらでもいたでしょ?」
その通り、ごもっとも、You’re absolutely right! なわけです。
では、グロースハックが今まで私達が考えてきたマーケティングやプロモーションとどう違うのでしょうか?グロースハッカーの5つの特徴と共に説明していきたいと思います。
……
とは言ってみたものの、5つも一気に説明されたら頭がこんがらがってしまいますよね。
つきまして今回はグロースハッカーの5つの特徴の1つをじっくり説明していきます。
大切なのは成長であって予算じゃない
「SEOは不確実だから20万円も割けないよ。」
「リスティングは即効性が高いけど、この入札額じゃすぐに予算が底を突きちゃうな。」
(特に中小企業で)ウェブマーケティングを担当する方々にとって、予算とのにらめっこは日常の風景ですよね?
いかに安くマーケティング費用を抑えるか、考えない日など無いと言っても過言じゃないでしょう。
そこで多くのウェブマーケターは、
- ・ブログ
- ・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
などを利用した低コストマーケティング手法に過剰に注力しがちになります。(サービスやビジネスに適合したブログ及びSNSマーケティングを筆者は推奨します。)
しかし当初の想定とは裏腹に思ったような効果が得られず、上司の怖い顔が目に浮かび、ご飯しか喉を通らず、更に予算の悪夢に怯える事態に陥ってはいないでしょうか?
「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか!」
もちろん予算と日々格闘するマーケターの皆様の気持はも十分理解しております。
一方で、超絶的に有能なマーケターであるグロースハッカーの目の付け所は、予算ではなく成長にあるのです。
CPAとLTV
では一体彼らにとっての成長とは何を指すのか。
鍵はCPA(顧客獲得単価)とLTV(顧客生涯価値)の関係にあります。
「でた、難しい言葉。。。」
皆さまどうかご安心を。
本記事においてそれぞれの具体的な説明は避けますが、簡単に言ってしまえば、
CPA(顧客獲得単価)=広告費÷広告効果数(CV数)
LTV(顧客生涯価値)
=お客様が一回に使う平均サービス料金×お客様が1年間にサービスを利用する平均回数×お客様が同サービスを利用する平均年数
=お客様があるサービスを使い始めてから離れるまでに同サービスにかける平均金額
ってことなんです。
簡単ですよね?
そして何より重要なのはこの2つの関係です。
グロースハッカーは、
- ・顧客獲得の為に割かれた費用以上の利益を顧客が企業にもたらしたか
(顧客生涯価値―顧客獲得単価>0になったか)
- ・そしてその差がどれだけ大きかったのか
という2つ成長の測定基準を重要視するのです。
具体的には、
- ・リピート率や利益率が高く、顧客生涯価値が極めて高い商品には存分にマーケティング予算を割く。
- ・利益率やリピート頻度が低い商品にはただ予算を割くだけでなく、ネットワーク外部性(電話のように利用者が増えるほど利便性が高まる現象)を高めてユーザーを増やす工夫を商品に凝らす。
などなど、グロースハッカーはあくまでビジネスとサービスの成長を最重要視してマーケティング活動を行います。
予算を気にするばかりビジネスや商品の特性をないがしろにするマーケティングの落とし穴を、彼らは経験と商品設計へのコミットを通じて回避しているのです。
「あれ、でもなんでグロースハッカーはマーケティング担当なのに商品開発に口を出すの?」
さすがするどい!
書き甲斐があるってものです。
あっ、でも今日は疲れたので答えは次回の記事で。