スタートアップに必要なのはWebマーケターではなかった。

リスティング広告の運用代理店で1年間インターンをしたのちスタートアップに参画、Webサービスのマーケティング、グロースハックに携わるようになった著者が感じたスタートアップにおけるマーケターの働き方をご紹介します。

Webマーケターとしての経歴

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僕はもともと、アナグラムという日本有数のリスティング運用代理店で約1年間インターンをしていました。インターンにも関わらず大きな裁量を任せていただいて、大小様々な規模のクライアントに対しリスティング運用戦略の提案から構築、運用、レポーティングまでを一貫して行っていました。検索キーワードの裏側をよんで広告戦略を組み立てる、仮説検証を繰り返して投資効率を上げて行く、自分の働きがクライアントの利益に直結するといった点が非常にエキサイティングで魅力的な仕事です。

またSEOを独学で学び、SEO、リスティング広告、Web制作を駆使して『売上げを上げるためにWebでやれることはなんでもやります!』といった個人事業を始め、脱毛サロンなど中小企業向けにコンサルティングサービスの提供をしていました。

マーケター=プロダクトをマーケットにフィットさせる役割

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そんな僕が紆余曲折を経てdelyというフードデリバリーサービスを提供するスタートアップにジョインすることになりました。

『マーケティングの目的は営業を不要にすること』というドラッカーの句は大変有名ですが、一般にマーケターというと『マーケティング戦略を立案、実行する人』『広告などを通じて新規顧客の開拓を行う人』といったイメージがあるかと思います。

小売業において広告戦略は比較的自由度が高いです。反対にプロダクトは仕入れや生産の都合など制約条件が多く、新規開発や変更は容易なことではありません。そのためWebマーケターとして主に小売事業者をクライアントとして働いていた頃は、基本的には広告戦略を通じた新規流入増加施策の実施が業務の中心となります。稀にLPや商品の改善提案、新商品、新しいビジネスモデルの提案まで行うケースも存在しますがやはり実行まで時間を要します。

一方Webサービス企業においては、エンジニアとデザイナーがいれば瞬く間にプロダクト自体を改善することができてしまいます。このようにプロダクト自体の自由度の高いビジネスを行う現場でマーケターに求められる役割は、従来通りの広告戦略の立案や実行にとどまりません。

マーケターの働き方として、プロダクト自体の改善にも積極的に取り組んでいくべきです。『マーケター=プロダクトをマーケットにフィットさせる役割』と定義すると分かりやすいのではないでしょうか。『フィットさせる』というテーマには、プロダクトを誰にどのように見せるべきかという課題とプロダクトはどうあるべきかという課題が含まれます。Webマーケティングを専門にしてきた僕にとって後者は新しいチャレンジです。

Webマーケティングに詳しいだけでは全く通用しない環境だった

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スタートアップで実際に働くまではただ漠然と、これまでの経歴の延長線上の仕事をするつもりでいました。例えばリスティング広告を通じて新規ユーザーを獲得する、あるいはWebサイトの設計を行ってSEOに強く、またユーザーにとっても使いやすいものとするようにディレクションを行う、などです。

しかし多くの場合、サービスローンチ直後のサービスは、リーンスタートアップよろしく穴の空いたバケツ状態です。『このサービスのやりたいことは分かるし確かに便利だ。でもまだまだ改善すべき点がありすぎるし、大満足とは言いがたい』そんな状況で広告にコストを割くべきでしょうか?僕はNOだと思います。そうであれば、『リスティング運用スキル』という僕の持っていた武器は全く役に立ちません。SEOも同様です。

Webサービス企業における至上命題はプロダクトの改善を繰り返してユーザー満足度を高めることです。Webサービス企業においてマーケティングに関わるのであればWebサービス、そしてその構成要素であるエンジニアリングやデザインへの理解が不可欠だと僕は思います。

経験から学んだスタートアップにおけるマーケターのあるべき姿とは

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マーケターとしてユーザーをセグメントし、ターゲットの課題に合わせた訴求を行うという経験を積んでいたかいがあって、ユーザーの利用シーンを想定しターゲットごとの課題を見つけることができます。ただし、エンジニアリングやデザインへの理解がないと課題に対する有効かつ実現可能なソリューションを描くことができません

もちろん社内の優秀なエンジニアやデザイナーに相談をすれば解決できます。しかし慢性的に開発リソースが不足している中で必要以上のコストをエンジニアやデザイナーに強いることは避けたいというのが本音です。そのため、これまでに培って来たマーケティングのスキルに加え、入社後にプログラミングやデザインを積極的に学び最近では自ら開発にも加わるようにしています。

スタートアップにおいてはやるべきことは山積み、やりたいことは等比数列的に増えて行く一方でリソースは変わらない、あるいは等差数列的にしか増加しません。自分がこれまでに持っていた強みに固執するのではなく、企業の目指すゴール、そして自分の果たすべき役割を明確にし、求められるスキルを積極的に身につけて行く姿勢が、創業期のベンチャー企業、スタートアップでは求められると思います。

新人にこそGrowthHackを!やる気向上へとつながる4つの理由【前編】

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@:はじめに

本記事は、Ethan on BusinessにおいてTools to Motivate Young Growth Hackersという記事を翻訳しつつ、GHJの目線で要約した記事となります。

筆者が23歳の時(1998年)、インターネットブームが始まっていた。

これを私は、「怒濤の波」と定義した。
Uproar.comの広報担当だったが、会社や自分の役職が幾度も変わるはめになった。
自分にとって「怒濤の波」は自分の自信や境遇をかき混ぜ続けた。

結果、インターネットブームは「最悪な波」に感じられるようになっていた。

自分のキャリアが立ち行かなくなってしまったためオンラインマーケティングの担当のシーン・エリス副会長にやめる意思を伝えた。

しかし、彼は驚く事に自分に微笑みかけながらこういった。

「私は、君が完璧な人間になる機会を持っているよ」

そして、彼と話す5分間の中で、私はGrowthHackrになりました。

当時GrowthHackという役職はなく、シーンもそう伝えませんでした。

しかし、PRの担当としてのブレイクスルーであったと言えます。

今では、GrowthHackという役職ができました。

本GHJを読まれている方々は、その職種につかれているか、憧れてらっしゃる事でしょう。あるいは、GrowthHackを持ちたいと思っている経営者の方なのではないでしょうか?
筆者のイーサンは、GrowthHackという職種や実務が、非常にモチベーションを引き出す行為であると実務やシーンとの会話の中で気がつきました。また、GrowthHackこそ若者へ取り組ませるべきだと確信しました。

その理由と効果に関しましていくつかまとめたいと思います。
<h3>1:若きGrowthHackrに対してプロジェクトを与えよう!</h3>
シーンは、私に100万円の予算を与えて、少なくとも100の新しいバナー広告のテストを私に課しました。
時計の針はどんどんと進む中、私はセットアップのアイディアを形成し、実行、そして測定を延々と続けていきました。

途方もない作業ではありました。しかし、自分はプロジェクトの中でend to end な作業を行っているため、いい意味でのプレッシャーと自信を感じる事に繋がりました。

このプロジェクトにおいて、多くの失敗や成功を受けた。

このサイクルの中で具体的に結果が出ると言った点や一連の理解によって、全てに関してGrowthHackできる様になりました。

※若者に裁量を与えるという行為に関しては、GrowthHackに限らず若者のモチベーションを引き出す事に繋がります。

ヴィレッジヴァンガードでは、若者のアルバイト社員にもかなりの裁量を持たせる事で有名です。
1:店舗の商品管理
2:商品価格の設定
3:ポップの作成
4:店舗のレイアウト
といった、形で色々な裁量を持たせています。
アルバイト時代から、1〜4までの権限を持つという事は、店舗や会社から信頼を得ていると直接的に感じる事に繋がるっています。

上記の裁量に関しては、一般的に考えると多くの責任を発生させ”アルバイトの仕事じゃないだろ”という風に感じさせられます。

ですが、裁量や責任にやりがいを感じアルバイトを感じる事へと繋がっています。

事実、アルバイト経験を経て社員になるといった人や、離職率が少ないという結果となっています。
GrowthHackingは、非常に大きな概念です。この概念を定義したり、人に教える事は非常に難しいです。

逆に、多くのPDCAサイクルを回す事等によってこれらを自分の中で理解する事は可能です。

GrowthHackerを人材として育てたいのであれば、ツールやゴールをしっかりと確定させた上で、短時間で色々な施策を実施させましょう。もしGrowthHacker等を抱えるチームであれば、彼らに対して反復的なプロセスである事と・サイクルが円滑に回る様にする事が重要だと教えましょう。
シーンは、質問やアドバイスを当時くれた。
もちろんこれらは、大切な事だったが、一番大事だった事は仕事の中で得た事だった。

最初の仕事に関しては、非常にプレッシャーを感じたが、その反面、私は挑戦しやる気を得る事に繋がった。

■:若きGrowthHackrには、大まかなゴールではなく、まずはスタート地点・ゴール地点・ツールを渡し、PDCAサイクルを沢山回させよう。結果、GrowthHackr達は自分の中でGrowthHackの概念形成を行い、仕事に対するモチベーションやスキルの向上へと繋がる。

2:マーケティングの武器となるGrowthHack

GrowthHackは、基本のツールセットを用いて成長を成功へと支援する為の力があります。シーンはマーケティングに関しての全てを伝授してくれました。
そして彼は、私がGrowth hackをすることにおいてビジネスが成長へと繋がるという事を信じてくれました。
その中で、Growth hackは、チームメンバーと同じゴールを定義し、内容に関しての理解を深め、感動を共有する事ができるプロセスを多分に含むと理解しました。
つまり、Growth hackは、成長の為のツールの1つとしての役割だけしか持っていない訳ではありませんでした。
ビジネスが成長すると友に、会社の成長へと繋がる武器でもあると言えます。

これは、とてもマーケティングに似ている事象ではないでしょうか?
マーケティングというのは、低い予算で大きな成果を得るという事が一番好ましい事です。
Growth hackも小さな作業から、大きな成果を得る事に焦点を置いています。
絨毯爆撃の様な顧客開拓の仕方は、今では”ダサい”です。

マーケティング担当者や経営者は、ビジネスを長期ビジョンで見て、若い才能の為にGrowth hackrとなる機会を用意するのは必要不可欠なのではないでしょうか?
そしてGrowth hackrをツールが使える人ではなく、右腕と考えられるマーケッターこそが次世代での成果を約束されています。

3:まとめGrowthHack

GrowthHackは若者へのやる気形成へと繋がります。

まずは、スタート地点・ゴール地点・ツールを渡し、PDCAサイクルを沢山回しましょう。

この行為は本人の成長だけでなく、チーム・会社の成長へと繋がります。
つづきは、明日7時に掲載予定です。

Googleが明かす広告品質を理解する上で必要な15の心得

7/1最新記事 シリコンバレーで活躍するための7つのアドバイス

LTVとCPAの関係を理解すれば、広告もグロースハックツールになりうる。

連載シリーズ「グロースハックに関する最も確実な手引書」のChapter6「トラフィック獲得に欠かせない4つのプッシュ型テクニック」で紹介した教訓です。

そこで本日は、様々な広告ツールが登場する中で未だ根強い存在感を誇るGoogle AdWordsの広告品質に関する心得を15つ紹介します。

グーグルが公式に発表した広告品質の捉え方を理解することで、費用対効果の高い顧客獲得を目指しましょう!

ユーザー、広告主、Googleの3方良し

Googleは、「良い広告」の条件に「ユーザー、広告主、Googleの3方良し」の状態を挙げています。

広告で結果を出したいのであれば、以下の条件を整えることを常に頭の隅っこに置いておくべきでしょう。

①ユーザーは求めていたコンテンツを容易に探し当てることが出来る

②広告主は高い費用対効果で顧客を獲得出来る

③Googleは結果としてユーザーと広告主両方に愛用される

品質スコアはKPIとして使ってはいけない

以下で詳細に説明するように、品質スコアをKPIとして扱ってはいけません。

品質スコアはあくまで品質の目安であり、実際のオークションプロセスではより詳細で複合的なデータが計算され、その結果として最終的な広告順位が決定します。

1-10のいずれかでしか表示されない品質スコアの数値だけに焦点を当てれば、大局を見失う恐れがあるのです。

品質スコアは参考程度に、コンバージョン率、CTR、LP滞在時間等の指標をKPIに設定しましょう。

上記のスコアが上がる、つまりユーザーを満足させることが出来れば、自ずと品質スコアは向上するのです。

改善は「Big 3」を意識する

グーグルは、広告の品質を高める上で最も重要な3点「Big 3」を紹介しています。

*詳細はリンクをクリック

広告の関連性

推定クリック率

リンク先ページの利便性

広告の関連性を高めるには

広告の関連性を高める為に、グーグルは以下の施策を推奨しています。

・広告文をユーザーの検索クエリとマッチさせる

・1つの広告ではターゲット出来ない異なるキーワードを含む広告グループを探して、その中にある「平均より下」のキーワードには新しい広告グループを作り、別の広告文で検索クエリとマッチさせる

・より直接的にユーザーのクエリに潜む意図に訴えかける広告文を作成する

・除外キーワードを足すことで、関係のない検索クエリに対する表示を防ぐ

7/1最新記事 シリコンバレーで活躍するための7つのアドバイス

推定クリック率を高めるには

・説得力の高い広告文を書く

・ プロダクト独自のベネフィットを書き加える

・購入や行動を求めるCTAフレーズを複数実験する

・曖昧な文章は避ける

リンク先ページの利便性を高めるには

・最も関連性の高いLPにリンク先ページを設定(もし検索クエリが「白のスニーカー」であれば、スニーカーのページではなく、白のスニーカーだけを紹介したページにリンク先ページを設定)

・高いクリック率がゴールではないことを理解し、サイト内部の構造や各ページの設計を最適化する

・広告文に謳われた情報とウェブサイトの情報に食い違いがないようにする

・モバイルに対応する

Big3のレートを加味して作業の優先順位付けを行う

上記で説明したBig 3は、それぞれ、「平均より下」、「平均」、「平均より上」の3段階で評価されています。

Googleは、この評価が低いものから優先的に改善を行っていくことを推奨しています。

改善の即効性を考慮して優先順位付けを行う

改善の伸び代の他にも、どれだけ早く改善を実行出来るかも重要な優先順位付けの基準とすべきであるとGoogleは語っています。

時間のかかる施策にばかり注力して機会損失のないように気をつけましょう。

デバイス別対応は必須

ユーザーが使うデバイスの種類もオークションプロセスの計算に考慮されています。

モバイル未対応の場合には、今すぐスマホ/タブレット画面最適化を行い、モバイル専用の広告とページを用意しましょう。

ユーザーの意図との関連性が重要

以下に記載したユーザーの意図や願いに沿った広告及びウェブサイトを作ることで広告品質、そして広告の掲載順位は向上します。

・ユーザーが欲しい情報を収集しやすいサイト

・ユーザーが買い物やその他のタスクをこなしやすいサイト

・ユーザーが遷移しやすいサイト

ユーザーが検索したキーワードが含まれているだけでは不十分であることを理解しましょう。

アカウント・ストラクチャーはパフォーマンスに無関係

キャンペーンの名前や広告グループの数などを含むアカウント・ストラクチャーは、広告の品質に全く影響を与えることはありません。

グループレベル、キャンペーンレベル、アカウントレベルに品質スコアが存在するとの噂もありますが、真実ではありません。

あなたが最も使いやすい形でアカウントを管理しましょう。

広告文やリンク先ページを変えること無くキーワードをいくつかのキャンペーンやグループに分類する施策も、品質自体には何も影響を与えません。

GDNを含む他のアドネットワークのパフォーマンスは無関係

AdWordsアカウントを利用してGDNや検索パートナーを利用しても、あなたのリスティング広告の品質に影響はありません。

全くの別物と考えましょう。

広告順位を上げても広告品質は上がらない

無理に高い金額を設定して広告を上位表示させても、あなたの広告品質がそれによって上がることはありません。

前述のBig 3を中心に、地道にUXを高める努力を怠らないことが大切です。

品質スコアはフィルターとして扱う

品質スコアはKPIとしてではなく、以下のように診断ツールもしくはフィルターとして使いましょう。

・品質スコアを使ってどのキーワードに改善の余地があるかを検索

・品質スコアが低いキーワードを探し、どの構成要素(広告の関連性、リンク先の利便性、クリック率など)が同アカウント内の他のキーワードに比べて劣っているのかを調べ、改善に向けた優先順位付けを行う。

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高品質スコアがゴールじゃない

品質スコアが8、9、10になったからと言って、そこで満足してはいけません。

品質スコアがこれ以上上がることはありませんが、UX及びUXを表すCVや滞在時間といった数値はいくらでも改善出来るのです。

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【速報・小ネタ】グーグルがSERPsのA/Bテストしてる!

小ネタ速報です。

検索エンジン大手GoogleのA/Bテストが確認されました。詳細は以下のとおりです。

従来の検索結果画面

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皆様見慣れた通りの検索結果画面です。

試験中の検索結果画面

グーグル

ご覧のとおり、従来であれば全てのタイトルに下線が引かれていましたが、試験中であると思われる検索結果画面(SERPs)では、全ての下線が取り払われています

見慣れない内は違和感を感じるかもしれませんが、慣れてしまえばスッキリしていて悪くないのではないでしょうか。

Googleが成長を続けるのも、日々の仮説構築→テスト→改善の成果なのだと実感する昼下がりでした。

小ネタですが、「グロースハッカーはこんな些細なところにまでこだわるのね!」という参考に!

検索エンジン経由のグロースハックを支援するVapes公式ウェブサイトがリニューアル

【株式会社Vapesからのお知らせ】

growth hack japan読者の皆様、いつも当ブログをご覧頂き誠に有難う御座います。

この度、growth hack japanを運営するVapesのウェブサイトをリニューアル致しました。
装いを新たに、今後はnanapiやMintを超える検索エンジン経由のグロースハックを、企業様のグロースチームの一員として支援していきたい所存です。

ウェブサイトには各種ケーススタディも取り揃えておりますので、ウェブ集客でお悩みの際には、是非とも一度ご覧頂ければ幸いです。
今後とも、growth hack japan及び株式会社Vapesを何卒宜しくお願い致します。

株式会社Vapesメンバー一同

http://www.vapes.jp/

ハミングバード時代に欠かせないSEOに役立つChrome拡張機能4選

SEOに役立つChrome拡張機能と聞いて皆様は何を想像しますか?

MozbarやFirebugあたりは何年もの間SEO担当者に根強い人気を誇っていますが、SEOの潮流が変わればもちろん使うツールも変わってきます。

特にハミングバードの導入以降はコンテンツと内部SEOの重要性が高まってきており、ウェブ担当者の皆様も潮流の変化に合わせたツールを使う必要があります。

そこで今回は、まだまだ世間であまり認知されていない、ハミングバード時代に不可欠なSEOに役立つChrome拡張機能4つをご紹介致します!

Redirect Path

導線設計最適化の観点からも、ユーザービリティの観点からも、ウェブページ間のリダイレクトが適切に行われていることをウェブ担当者は必ず確認する必要があります。

各ページのリダイレクト経路は従来であれば手動で確認しなければなりませんでしたが、このRedirect Pathを使用するとひと目でリダイレクト元とエラーページの有無の参照が可能になります。

間違って302リダイレクトが設定されていないかなどを細かにチェックしたいときには欠かせない拡張機能です!

【ダウンロードURL】

https://chrome.google.com/webstore/detail/redirect-path/aomidfkchockcldhbkggjokdkkebmdll?hl=jp

Canonical Inspector

グーグルから適切な評価を受けるためには、canonicalタグの設定が欠かせません。(canonicalタグの説明はこちら

グーグルがあなたのウェブページの評価を誤って分散してしまわないためにも、カノニカル・インスペクターを使って

  • ・ページ内canonicalタグの有無
  • ・閲覧中のURLとcanonicalタグの指定URLの一致

の確認をワンクリックで済ませましょう!

せっかく苦労して仕上げたウェブページも、SEO効果が分散してしまっては苦労が台無しですよ!

【ダウンロードURL】

https://chrome.google.com/webstore/detail/canonical-inspector/bkhmmnobkapfphodlomnkhdoeopceiki

ShareMetrics

ハミングバード導入による大きな変化の1つと言えば、ソーシャル指数が検索結果に与える重要性が大幅に増したことです。

もちろんウェブ担当者としては各ページがどれだけのソーシャル評価を受けているか正確に把握する必要があり、各ページがどれだけ多くのいいね!や共有を受けているのか一瞬でチェックしたいところですよね?

そんな需要に答えてくれるのがこのShareMetrics。

ShareMetricsを使えば、

  • ・フェイスブック
  • ・ツイッター
  • ・グーグル+

などの主要ソーシャルメディア内でどれだけの指示をウェブページが受けているか、ブラウザーの上部に表示してくれるんです。

SNSとSEOが切っても切れない関係の今、絶対に使えるツールであること間違いありません!

【ダウンロードURL】

https://chrome.google.com/webstore/detail/sharemetric/lhnijlahkclijpefbcimahdcgcjbmnnp/related

PageSpeed Insights by Google

その名の通り、グーグルが提供する拡張機能。

ページのロードにかかる時間を計測するだけでなく、なんと改善に向けたアドバイスまで提供してくれるんです!

使い方は、

  • 1.Google Chromeの設定(ブラウザー右上)
  • 2.ツール
  • 3.デベロッパーツール
  • 4.ページスピード
  • 5.解析を開始

の順にクリックし、あとは解析結果とアドバイスを待つだけ!

ページのロードにかかる時間は多かれ少なかれ検索結果に影響を与えると言われているので、皆様も必ずチェックしてみましょう!

【ダウンロードURL】

https://chrome.google.com/webstore/detail/pagespeed-insights-by-goo/gplegfbjlmmehdoakndmohflojccocli/related

まとめ

  • ・ハミングバード時代を乗り越えるために、Chromeの拡張機能をSEO対策に活用しましょう。
  • ・今回ご紹介した拡張機能を使えば、内部最適化、ソーシャル指数の把握、ローディング速度の最適化があっという間にできちゃいます!

コンテンツマーケティングで犯しがちな6つの間違い

コンテンツマーケティング。

2013年のマーケティングトレンドを象徴するバズワードの1つではないでしょうか。

本ブログでも何度もこのキーワードは登場しており、特にハミングバード導入以降のSEO対策はコンテンツマーケティングというコンセプトなしに語ることはできなくなっています。

しかし、言葉ばかりが先行して、誤った情報や手法に基いたコンテンツマーケティングが横行しているのも事実。

本日はそんな現状を考慮して、マーケティング担当なら必ず知っておきたい「コンテンツマーケティングで犯しがちな6つの間違い」をご紹介致します!

間違い① 売上アップが唯一の焦点

コンテンツで顧客を獲得したいなら、売上に目を向ける以前に、ユーザーのためになるメッセージを正しいチャネルとタイミングで伝え、適切なターゲットと信頼関係を築くことに焦点を当てましょう

コンテンツマーケティングとは、良質なコンテンツの提供によって顧客を獲得することです。

要するに売上げアップやリードジェネレーションがが最終的な目的な訳ですが、売上だけに重きをおくことによって、「良質なコンテンツ」の定義が曖昧になってしまうケースを多く見かけます。

そもそも正しいコンテンツマーケティングとは、「(見込み)顧客にとって価値のあるコンテンツ」を届けることであって、「あなたが考える質の高いコンテンツ」を提供することではありません。

もしあなたのウェブサイトが自社のアピールばかりを並べた供給側本位のコンテンツしか提供していないなら、今すぐコンテンツを見直しましょう。

間違い② 自社サービスの優位性ばかりを伝える

あなたの商品がどれだけ優れているかをただアピールするのはやめましょう。

消費者も馬鹿じゃありません。

自社の商品を過大評価したコンテンツも、他社の商品をただこき下ろしたコンテンツも、目の肥えた消費者にとっては競合同士の単なる意地の張り合いでしかないのです。

消費者がウェブコンテンツに求めているのは、自身の悩みや不満を解決する上で最も適切な商品を見極める手助けです。

他の商品と比較するのであれば、双方のメリットとデメリットを挙げることはもちろん、特にどんな状況下に置かれたユーザーの悩みを解決するのに最適なのかを明確にすることが重要です。

間違い③ 最新の情報は絶対取り入れる

「良い情報=新しい情報」という発想は捨てましょう。

たしかに時事性や更新頻度は、良質なコンテンツを構成する大切な要素のひとつです。

古い情報ばかりを載せていては、ユーザーのためのコンテンツとは呼べないでしょう。

しかし、新しい情報を載せるばかりに気を取られ、あなたが伝えたいメッセージが疎かになったり曖昧になっては意味がありません。

新着ニュースや新たなコンテンツを追加する際には、あなたがウェブサイト全体をもって伝えたいメッセージを必ず再確認してみましょう。

間違い④ 簡潔であればあるほど良い

コンテンツの良し悪しはコンテンツの量で決まるものではありません。

もちろんキャッチコピーを考える際やTwitterなどを活用する際は、文章の簡潔さがとにかく重要です。

しかし、キャッチコピーやTwitterはあくまでコンテンツ全体への導入部分であり、コンテンツ全体を簡潔にしすぎればメッセージが伝わりづらくなる恐れもはらんでいます。

コンテンツを作成する際には、まず本当に伝えたいメッセージを明確にしましょう。

メッセージが長ったらしい場合には、以下のような対策を取ることで、メッセージ性をそのままに閲覧しやすいコンテンツを提供しましょう。

  • ・削除してもメッセージがぶれない部分は削除する
  • ・重要ポイントをリスト化する(読みやすくする)
  • ・複数のコンテンツに分ける
  • ・チャネルを再考する(例えば長々とした文章をあげる場合は、オウンドメディア>フェイスブック)

間違い⑤ 量より質

質の良いコンテンツを量産できる仕組みを考えましょう。

もちろんただのコピーコンテンツや誰でも知ってる情報を載せていてはコンテンツマーケティングとは呼べません。

しかし、質にこだわりすぎて量を確保できなければ本末転倒です。

「質と量の両方を担保出来る方法はないか」、とにかく考え抜きましょう。

例えば、グロースハックジャパンは皆様に最新のWEBマーケティング情報をお届けすることを目的に、米系統計サイト Statistaの情報をしばしば引用しています。

信頼性の高い粗データを発信するサイトを活用し、粗データに関する意見や分析結果を載せることも、質と量の両方を担保するための手法の1つと言えるでしょう。

間違い⑥ 最重要KPIはソーシャル指数

コンテンツマーケティングの成否をソーシャル指数だけを基に判断してはいけません。

いいね!やリツイートの数はユーザーからの貴重なフィードバックの1つであることに間違いありませんが、アクションに工数がかからないことから、データとしての厚みはユーザーの生の声やアクセス解析に比べて低いことも事実です。

ソーシャル指数のみに頼ることなく、下記のKPIを含んだ従来通り定性・定量的観点からの効果測定を心がけましょう

  • ・ユーザーレビューの数
  • ・ユーザーレビューの内容
  • ・流入数
  • ・コンバージョン
  • ・直帰率
  • ・離脱率

まとめ

  • ・流行のコンテンツマーケティングもやり方を間違えれば失敗に終わりかねません。
  • ・本記事で紹介した6つの間違いを参考に、ご自身のコンテンツマーケティング手法を改善していきましょう。

【今すぐ使えるSEM対策】購入意思でキーワードを分類

皆様は普段どのようにSEO・リスティングキーワードを分類していますか?

ビッグ・ミドル・スモールと、ボリューム別にキーワードを分類している方が多いのでは無いでしょうか。

もちろんターゲットを量的に判断することは必要不可欠ですが、それだけでは最適な検索エンジンマーケティングとは呼べません。

コンテンツ・マーケティングの重要性が叫ばれる昨今、ボリューム以外にも定性的な観点でキーワード選定からコンテンツ製作までを実行することが欠かせないのです。

そこで是非WEB担当者の皆様に実践して頂きたいのは「購入意思によるキーワードの分類」。

本日はその分類方法からコンテンツ制作に至るまでのプロセスと注意点をご紹介致します!

リサーチキーワード

リサーチキーワードとは、商品やサービスに関心を示している際に検索するキーワードのことです。

「美容整形」、「スピーカー」、「パソコン」などが含まれ、特定の商品やサービスに関心は示しているものの、検索キーワードに対しての理解や購入意思がまだ曖昧な状態であることが特徴です。

「スピーカー」を例に挙げると、

  • ・Wikipediaなどが提供するスピーカーに関する一般情報
  • ・各メーカーや比較サイトが提供する製品情報

などが検索結果1ページ目を埋め尽くしています。

多くのユーザーはこの段階で「スピーカーと一口に言っても5.1ch、ワイヤレス、マルチウェイなど色々な種類がある」ことに気付き、購入意思の決定に近づくアクション(ウェブページの閲覧、複合キーワードでの検索など)を取ることになるのです。

もちろんリサーチキーワードで検索をかけるユーザーの購入意思は極めて低いものですが、見込み客としての潜在性を秘めていることに違いありません。

スピーカー関連製品を扱っているのであれば、スピーカーという大カテゴリの下層に各種スピーカーの小カテゴリ及び特性を明記したページを用意することでリードジェネレーションが可能になるのです。

比較キーワード

比較キーワードとは、

  • ・「スピーカー 比較」
  • ・「ボーズ オーディオテクニカ 比較」
  • 「・スピーカー 1way 2way 違い」
  • 「・スピーカー 価格」

などなど、スピーカーという大枠の中にある商品を①ブランド②価格③特性などで選別することを目的にしたキーワードを指します。

リサーチキーワードに比べ、比較キーワードを使うユーザーは商品購入により高い関心を抱いており、購入意思が固い傾向にあるのです。

スピーカーなどの電化製品では価格.comがSEOの面で圧倒的な強さを誇っており、「スピーカー 比較」や「スピーカー 価格」などのキーワードを狙って価格.comに真正面から太刀打ちすることはオススメできません。

一方で、「スピーカー 1way 2way 違い」などの製品の詳細情報に関する比較ではまだまだ上位表示の可能性が残されているのも事実。

サイト内ブログで特性の違いに関して記述してみたり、各商品ページに比較情報を掲載したりすることで、競合の関係上SEOが難しい比較キーワードでも善戦を期待できるでしょう。

バイヤーキーワード

バイヤー(買い手)キーワードとは、その名の通り購入意思の固いユーザーによる検索キーワードを指しています。

バイヤーキーワードの特徴として、以下のキーワードがテールキーワードとして含まれていることが挙げられます。

  • ・色 (「iPoneケース 赤色」など)
  • ・サイズ (「macbook pro 15インチ」など)
  • ・メーカー名(「体重計 タニタ」など)
  • ・ブランド名(「レクサス 査定」など)
  • ・モデル名(「XC90 中古車」など)

バイヤーキーワードで検索をかけるユーザーは欲しいものが既に明確であり、あとは買える(売れる)場所を探しているだけということが予測できます。

この段階では価格や商品バリエーションなど必ずしもWEBとは直接関係のない部分も購入意思を決定づける大きな要因となりますが、エントリーフォームの改善など、ウェブ上でも売上アップに貢献できる施策は存在します。

見込み客を呼びこむだけでなく、最終的なコンバージョンに行き着くまでの導線を最適化することが重要と言えるでしょう。

まとめ

  • ・ボリュームでキーワードを分類するだけでなく、定性的な観点でキーワードを分類しましょう。
  • ・購入意思でキーワードを分類すると、購入意思の低い順に「リサーチキーワード」、「比較キーワード」、「バイヤーキーワード」の3種類に分類が可能です。
  • ・キーワードを定性的に分類することで、コンテンツ作成の優先順位がつけやすくなります。
  • ・それぞれのキーワード類に適切なコンテンツや施策を取り入れ、検索エンジンからの見込み客を取り逃がさない努力が大切です。

【グーグルトップ直伝】メタタグなんてもういらない!?

皆様、上の画像に映るやや小太りなおじさんがどなたかご存知でしょうか?

残念ながらグロースハッカーではございませんが、実はかなりのお偉いさん。

Google本社検索スパム対処担当部署のトップ、マット氏なんです。

この度マットさんが以下の動画内(英語)でメタディスクリプションに関して非常に重要な発言をしました。

是非読者の皆様に共有したいと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=W4gr88oHb-k#action=share

グーグルトップが教えるメタタグのすゝめ

動画の中でウェブサイト運営者からの質問にちょっぴりお茶目にに応えるマット氏。

質問の内容は、全てのページに固有のメタディスクリプションを記入したほうが良いの?というもの。

そもそもメタディスクリプションとは、GoogleやYahooなどの検索エンジンがウェブページの内容をより良く理解する(そして上位表示につなげてもらう)ために記入するhtmlタグのことです。

SEOのタグ施策において、タイトル、hタグ、メタキーワードと並んで重要視されるのがメタディスクリプションタグです。

肝心のマット氏の回答になりますが、ウェブ担当者の皆様にとってはちょっぴり意外なものになっています。

以下、重要部分をまとめてみました。

  • ・複数ページに同じメタディスクリプションを載せるなら全てのページに固有のメタディスクリプションを入れた方がいい

こちらは定説通りと言った感じでしょうか。

タイトルやhタグ同様、各ページには固有のメタディスクリプションを設定しましょうということです。

  • ・複数ページに同じメタディスクリプションを載せるなら全てのページにいっそ何も書かない方がいい

こちらはSEOに関して知識の少ない方にとってはほんのちょっと意外な回答かもしれません。

マット氏によれば、全ページ同一のメタディスクリプションは検索結果に悪影響をもたらすとのこと。

一方で、何も書いていなかったとしても特に問題はない。つまり、全て同じにするくらいならいっそ書かない方が上位表示につながりやすいということです。

  • ・全てのページに固有のメタディスクリプションをつけても、労力に見合う結果は出ない。

一生懸命各ページにメタディスクリプションを割り当ててきたウェブ担当者の皆様には若干ショックかもしれません。

マット氏は動画の中ではっきりと「各ページに固有のメタディスクリプションをつけてもその労力が報われることはない」と言い切っています。

「固有のメタディスクリプションをつけても悪影響は与えませんが、目に見えるいい影響も出ないので、時間節約のためにも記入しないでいいですよ」と言ってしまったわけなんです。

更にマット氏は、私も実は自分のサイトのウェブページにメタディスクリプションをつけていないんですと思わぬ暴露。

以前からメタディスクリプションの重要性に関しては議論が為されてきましたが、どうやら本当にその重要性は薄れているようです。

こうなると、Googleにスニペット(メタディスクリプション内に存在し、検索結果のタイトル以下に表示される説明文)を自動的に作成してもらうのがベストなのかもしれませんね。

まとめ

  • ・全てのウェブページに同一のメタディスクリプションをつけるなら、何も書かないほうがいい
  • ・各ウェブページに固有のメタディスクリプションをつけても、目に見える効果は出ない
  • ・グーグルにスニペットを自動生成してもらうのがベスト

あなたのキャッチコピーがイケてない3つの理由

「6つの自由が無料でついてきます。」

このキャッチコピー、何の広告文か御存知ですか?

Apple製品のファンであればお気づきになった方も多いでしょう。

実はこれ、アップルが6つの人気アプリ(iPhoto、iMovie、GarageBand、Pages、Numbers、Keynote)を無料で提供すると発表した際のキャッチコピーなんです。

catchy

アップルといえば、商品ラインナップもさながら、各商品やサービスにつけられたキャッチーなフレーズでも有名。

プレゼンの名士、スティーブ・ジョブズの遺産と言ってもいいでしょう。

では、なぜアップルのキャッチコピーは人々を魅了するのでしょうか?

そしてなぜあなたのサービスのキャッチコピーはイケてないのでしょうか?

ネットの発達に起因して情報が出ては入っていく今日、「一文で人々の心を掴む」重要性はこれまで以上に増しています。

本日は、「6つの自由が無料でついてきます。」やその他有名キャッチフレーズから見える「売れるキャッチコピー」の3つの秘密を紹介します!

「感情」が足りない

実生活で感情を表に出す人はあまり好かれません。

冷徹で無表情も困ったものですが、あまり激しく感情を顕にされても聞いてるこっちが疲れてしまいます。

一方で、キャッチコピーに「感情」を表すことは人の心を掴む上で非常に有効な手段と言えます。

「ファイト、一発!(リポビタンD)」

「24時間戦えますか。(リゲイン)」

ご覧のように、感情の表し方はキャッチコピーによってそれぞれです。

「ファイト、一発!」のように直接的な表現もあれば、リゲインの「24時間戦えますか。」は「生きる・生活する・仕事する」という動詞をあえて「戦う」に変換することでより強い感情をキャッチコピーに込めています。

なにも感情が効果的に働くのはエナジー飲料に限ったことではありません。

資生堂 TSUBAKIのキャッチフレーズ「日本の女性は、美しい。」は、「キレイ・可愛い」といった日常的に使われる言葉を「美しい」に言い換えることでより強い感情を表しています。

「美しい」の前に読点(≒一呼吸)を入れることで、読点以降のメッセージがより際立っていることにも注目です。

アップルの「6つの自由が無料でついてきます。」も一見冷静なメッセージに思えますが、「便利・人気アプリ/ソフトウェア」という言葉を「自由」というメッセージ性の強い単語に言い換えているところはさすがです。

長ったらしい

「画像編集、動画制作、音楽制作、文書制作、表計算、プレゼン制作の6つの機能が無料でついてきます。」

もしアップルの新サービスにこんな広告文がついてきたらどうでしょう?

長ったらしくて、一文字一文字追う気にもなりませんよね。

今のはちょっと大げさな例でしたが、前述のTSUBAKIのキャッチフレーズも「日本の女性の髪は、美しい」だったらだいぶ印象が違うことをお分かり頂けると思います。

キャッチフレーズの真髄は人の目に留めることです。

アプリの機能やシャンプーの広告であることは二の次。

キャチフレーズ以下に説明として記述すれば問題ないわけです。

商品の魅力や性質を伝えたいばかりに無駄に広告文が長くなっていないか、皆様もチェックしてみましょう。

数字が足りない

キャッチコピーを見かける歳、よく数字が含まれていることに気づいたことはありませんか?

「6つの自由が無料でついてきます。」はもちろん、実は本記事のタイトル「あなたのキャッチコピーがイケてない3つの理由」にも意図的に数字を埋め込んでいるんです。

キャッチコピーに数字を含む効果としては主に以下の3つが挙げられます。

  • ・具体性を持たせる

「1ヶ月でびっくりするくらい痩せました」より「1ヶ月で3kg痩せました」の方が具体的で信用性が高まります。

  • ・簡潔さをアピール

「あなたのキャッチコピーがイケてない3つの理由」のように数字が少ない場合、悩みや課題を簡単に解決することがアピールできます。

  • ・興味をそそる

「3つの理由」って何?「6つの自由」ってどういうこと?と、広告を受け取るユーザーの興味を惹きつける効果があります。

もちろん「1ヶ月で3kg」のような場合は、数字が事実に裏付けされている必要があります。

むやみやたらに数字を使っては、かえってユーザーの信頼を損ねる可能性もありますからね。

マーケティング担当の皆様も、既存のキャッチフレーズに魅力を加える数値が存在しないか、一度データを洗い出してみるといいでしょう!

まとめ

  • ・ネットの発達により情報が入り乱れる今日、一文でユーザーの心を掴むキャッチフレーズの重要性が増しています。
  • ・いいキャッチフレーズに感情や強いメッセージ性はつきものです。
  • ・長ったらしいキャッチフレーズはもはやキャッチフレーズではありません。
  • ・関連性の高い数値をうまくキャッチフレーズに取り入れましょう。

【追記】Google新アルゴリズム ハミングバードは検索結果に民主主義をもたらすのか

「SNS上のどんなアクションも同じ価値を持つの?」

前回の記事「Google新アルゴリズム ハミングバードは検索結果に民主主義をもたらすのか」を読んでくれた私の友人からの質問です。

SNS上の各アクションに関する重みについても記述しようと考えていたのですが、「検索エンジンの民主主義化」に目が行き過ぎてすっかり忘れておりました。

SNS上の各アクションの価値

SNS上には様々なアクションが存在します。

例えばフェイスブックでウェブコンテンツに対してアクションを起こす際は、

  • ・イイね
  • ・共有
  • ・近況をアップデート
  • ・フォロー

ツイッターでは

  • ・ツイート
  • ・リツイート
  • ・フォロー
  • ・ふぁぼる

などが存在しますよね。

SNSを日常的にご利用なさっている皆さんならご存知の通り、これらのアクション全てが同じ重みを持っているわけではありません

ウェブコンテンツに対するアクションによって、必要な工数や忠誠心はおおよそ以下の図のように違っているわけです。

matric

検索結果への影響

もちろんアクションによって忠誠心と工数が変われば、ハミングバードがソーシャル評価を判断する上での基準にも変化をきたします。

前回の記事で私が提唱した「被リンクの評価基準から考える」方法論を当てはめて考えてみましょう。

Googleが被リンクの質を判断する基準には

  • ・忠誠心の高さ(美容外科へのリンクであれば、美容に関する話題を扱ったリンクが◎)
  • ・サイト制作にかかった工数(コピーコンテンツやワードサラダはNG)

が含まれます。

もし同じ判断基準がウェブコンテンツに対するソーシャルアクションにも当てはまるのであれば、

  • ・ソーシャルアクションから見える忠誠心いいね!を押すより共有されたほうが高い評価を受ける
  • ・アクションにかかる工数「おすすめ」といった平易なコメントを書くよりも、「ハミングバードがソーシャルアクションも考慮してるなんて知らなかった」といったコメントの方が高い評価を受ける。

の2点が判断基準に含まれると考えてまず間違いないでしょう。

Google+の重要性

SNSと検索エンジンの関連性を語る上で欠かせないのがGoogle+。

どちらもGoogleが運営しているサービスなわけですから、他のSNSに比べてGoogle+上のソーシャルアクションがより重視される可能性も捨てきれないでしょう。

既に様々なメディアに取り上げられているように、Youtubeへの書き込みやGoogle Helpouts(ヘルプアウト)にGoogle+アカウントが必要になったり、Googleは着実にメディア総支配の動きに出ています。

検索結果の決定において今後ソーシャルアクションの重要性が高まると仮定して、各SNSプラットフォームにおけるアクションの重要性に違いが出るのか、しっかりと注目していきたいところです。

まとめ

  •  ・ウェブコンテンツに対するSNS上のアクションは、種類によってかかる工数や忠誠心が違います。
  • ・Googleがソーシャル評価を被リンク評価と同様の形で検索結果の決定基準に含むのであれば、ソーシャルアクションの工数や忠誠心の差が検索結果に表れるといって間違いないでしょう。
  • 他のSNSと比べて、グーグルが運営するGoogle+上でのアクションにより大きな重みが加算される可能性も否定できません。

Google新アルゴリズム ハミングバードは検索結果に民主主義をもたらすのか

Googleの新検索アルゴリズム Hummingbird(ハミングバード)のリリースから早1ヶ月と少しが経過しました。

ハミングバードの導入と検索結果に与える影響については既に様々な記事があがっておりますが、(超)簡単におさらい致しますと、

  • ・自然言語検索(≒人間の話し言葉に近い言葉による検索)に強い
  • ・ナレッジグラフ表示頻度の増加

の2点が過去のアルゴリズムとの大きな違いといえるでしょう。

要するに(そして大げさに言ってしまうと)、今までは

「エベレスト 高さ」

で検索しないと出てこなかったエベレストの高さに関する情報が、

「エベレストは何メートル?」

というより人間の話し言葉に近いクエリでの検索でも取得可能に。

更にはナレッジグラフの表示頻度が高まったことにより、欲しい情報がひと目で分かるようになったと言うわけです。(画像↓を参照)

(ハミングバード導入前)

beforehb

(ハミングバード導入後)

afterhm

若干誇張した説明にはなりましたが、概要だけでもお分かり頂ければ幸いです。

ハミングバードとソーシャル・リンク・ビルディング

ソーシャル・リンク・ビルディングとは、フェイスブックやTwitter、そしてグーグルプラス上での人気を集めていく試みのこと。

あなたがイイねを押す度、共有する度、リツイートする度、そして「+1」する度に、該当サイトやページのソーシャル評価が高まっていくわけです。

「彼女は100イイね!を貰っていて人気が伺える」

「彼の記事は2人にしか共有されていないし、あまり良質なものではないのだろう」

読者の皆様も意識はせずとも少なからず心中で「SNS上での評価=発信者の評価」と考えることが少なくないはず。

SNSが私達の生活にますます欠かせないものになってきた今日、ソーシャル評価はより重要な意味を持ち始めているのです。

そしてここで持ち上がるのが1つの疑問。

GoogleはSNS上での評価を検索結果に反映しているのか?

自然言語検索やナレッジグラフが大きな注目を集める一方で、やや影を潜めているのがハミングバードとソーシャル・リンク・ビルディングの関係。

従来グーグルは、

  • ・主観的評価(検索ロボットによるコンテンツやサイト設計の評価)
  • ・客観的評価(サイトがどれだけ多くのウェブサイトに支持されているのかを被リンクデータから評価)

の主に2つの観点から検索結果を決定してきました。

以前は被リンク数が検索結果の決定に大きな影響を及ぼしていましたが、近年は検索ロボットの進化やSEO業者による不自然な被リンク・ビルディングを理由に、コンテンツ(主観的評価にあたる部分)の重要性が増しているのは皆様ご存知のことでしょう。

とはいえ現在も自然な被リンクは高く評価されており、今後も主観的評価と客観的評価を組み合わせて検索結果の表示順を決定することに疑いはありません。

しかしここは天下のGoogle。

世間の流れを無視して古い評価に固執するわけがありません。

ソーシャル評価の重要性が増す中、新検索エンジン ハミングバードはページやサイトのソーシャル評価をより正確にプロセス出来るようになったと多くのメディアやリサーチが伝えているのです。

もちろんGoogleのアルゴリズムの詳細は外部の誰にも分かりませんが、ソーシャル評価が検索結果決定プロセスの1要因であることは間違いないといえるでしょう。

すると議論の中心は、

  • ・ソーシャル評価が現時点でどれだけ重要な指標なのか
  • ・ハミングバードはどのようにソーシャル評価をプロセスしているのか

の2点。

ソーシャル評価の重要性に関しては、ハミングバード導入からまだ間もないこと、アルゴリズムは絶えず変動することを考慮すると、現時点での重要性を推測することはあまり意味のないことに思えます。

一方で、ハミングバードによるソーシャル評価のプロセス方法に関しては、過去の経験から比較的正確な推測が出来るのではないでしょうか。

被リンクの評価基準から考える

Googleが現在用いる被リンクの評価基準を理解せずに、ハミングバードによるソーシャル評価のプロセス方法を推測することは不可能です。

現在グーグルは、

  1. ・被リンクの総数
  2. ・被リンク元の総合的評価
  3. ・被リンク先と被リンク元との関連性
  4. ・ドメイン分散度(被リンク総数の内、どれだけ多くのドメインが存在するか)
  5. ・IP分散度
  6. ・アンカーテキスト分散度
  7. ・アンカーテキスト周辺のテキスト情報との関連性
  8. ・リンク位置(サイドメニューやフッターよりも、本文中のリンクのほうが高評価と言われています。)
  9. ・被リンク発生の間隔(「毎月15日に30本のリンクがはられる」といった不自然な規則性はペナルティの対象になります。)
  10. ・被リンクされている期間

などの判断基準を基に「客観的評価」を下しています。

精度に関しては未だ不明瞭な部分が拭いきれませんが、ソーシャル評価に関しても(特に最初の5項目に関しては)以下のように類似した基準の基に判断していると考えて何ら不思議はないでしょう。

  • ・ソーシャル評価(イイね、リツイート、+1など)の総数
  • ・ソーシャル評価元(SNSユーザーそのもの)の評価
  • ・該当サイトとSNSユーザーの興味・関心との関連性
  • ・SNS分散度(全ソーシャル評価の内、SNSプラットフォームは分散されているか)とユーザー分散度(同じユーザーにばかり支持されていないか)
  • ・IP分散度

また、

  • ・「共有」や「リツイート」時の追加コメントの関連性(リンクをSNSで共有したユーザーによる「マーケティング担当なら絶対読むべき!」というコメント)
  • ・「共有」や「リツイート」時の他ユーザーによるコメントの量と関連性(共有されたコンテンツに対する他ユーザーによる「興味深いね」、「SEOって難しいね」などのコメント)

などが今後評価基準として浮上することも可能性として否定できず、被リンクの評価同様にソーシャル評価も多面的な基準に基づいて良し悪しが判断されることでしょう。

Google Hummingbirdは検索結果に民主主義をもたらすのか

「ソーシャル評価が検索アルゴリズムに加われば、検索結果にユーザーの声がより直接反映されるようになる」

そんな淡い期待がハミングバードの導入後ちらほらと見受けられました。

人々の声が直接かつ平等に検索結果の決定につながる「検索エンジンの民主主義化」を期待したものであり、サイトやブログを所有していないユーザーを除外するGoogleの被リンク評価に対する批判の意も込められていたのでしょう。

しかし、上記で説明したハミングバードによるソーシャル評価のプロセス方法が正しいとすれば、「誰もが同じ一票の価値を持つ民主主義の原則」は守られないことになります。

つまり、あなたのSNS上での評価と一票の価値は比例して変動してしまうわけです。

また、サイトを製作する手間がかからないことで、票の操作も容易になることが予測されます。

アカウントを量産して検索結果を操作しようと試みる、不自然なリンク施策ならぬ不自然なソーシャル施策が可能になるのです。

今後の課題

本記事の中で私は、ハミングバードとソーシャル評価を取り巻く議論の中心が

  • ・ソーシャル評価が現時点でどれだけ重要な指標なのか
  • ・ハミングバードはどのようにソーシャル評価をプロセスしているのか

の2点にあると記述しました。

現時点での重要性は未だ不明瞭であることに変わりませんが、私が述べたハミングバードによるソーシャル評価のプロセス方法が多かれ少なかれ正確であれば、今後ソーシャル評価が取り立てて重要な検索結果決定要因になる可能性は極めて低いと言えるでしょう。

ソーシャル評価は被リンク同様にアルゴリズムを構成する要因の1つでしかなく、今まで同様「自然にソーシャル評価を高めていくこと」が何よりの課題です。

一方で、ソーシャル評価はリンクと違ってその拡散性の高さからレバレッジが効きやすい利点もあります。

今までソーシャルを意識せずにSEO対策を行なってきたのであれば、ハミングバード導入を機会にSNSへの露出度を意識し始めるのもいいのかもしれません。

まとめ

  • ・ハミングバードは自然言語検索に強く、ナレッジグラフの表示頻度が高いという特徴があります。
  • ・ハミングバード導入によって、ソーシャル評価が検索結果の決定に多かれ少なかれ影響をきたしはじめると考えられます。
  • ・被リンク同様の評価基準が設けられれば、ソーシャル評価を通じてユーザー一人一人の声が検索結果に反映される「検索エンジンの民主化」は起こらないといえるでしょう。
  • ・ソーシャル評価は被リンク同様にアルゴリズムを構成する要因の1つでしかなく、今まで同様「自然にソーシャル評価を高めていくこと」が何よりの課題です。