Twitterが大幅アップデート ー1ツイートに4枚の写真を添付、友人のタグ付けも可能に

ツイッターが、大幅なアップデートを見せています。

今回のアップデートからは、ツイッターの中長期的な戦略も見え隠れします。

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進むFacebook化

今回のアップデーで注目すべきは写真にまつわる2つの新機能です。

①1ツイートに4枚まで写真の添付が可能に

今までは1ツイートあたり1枚の写真が原則だったツイッターに、4枚まで写真を貼付することが可能になりました。

以下の画像からも分かるように、フィードにはコラージュ形式で複数の写真が1ツイート内に表示される様子です。

スクリーンショット 2014-03-27 8.05.43 AM

②写真へのタグ付けが可能に

今までは写真の添付のみが可能であったツイッターに、写真内のタグ付け機能が追加されました。

使い方はFacebookとおおよそ変わりなく、フォロー関係にある知人や友人を写真内にタグ付けすることが出来るようです。140文字の制限に名前が含まれないということで、知人との交流を楽しむユーザーにとっては、新たな楽しみが増えたと言えるでしょう。

どれにつけてもビジュアル志向の大幅アップデートは、近頃頻繁に叫ばれる「TwitterのFacebook化」を改めて浮き彫りにしています。

タグ付けはFacebookが心理学に基づいて制作した有名なグロース施策である一方、TwitterとFacebookでは用途やユーザーの趣向が異なり、果たして同程度の効果を生み出すのかは今後注目したいところです。

マーケティングに関する影響はまだまだ未知数ですが、新たな機能の追加によってTwitter活用法も多様化することを考えれば、今後はよりクリエイティブなツイッター・マーケティングが登場するかもしれません。

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はてブ・FBの実例から見えたシェアがシェアを呼ぶコンテンツの6つの心理的トリガー/活用術

3/20更新「匿名アプリを凌駕するエゲつないアンチソーシャルアプリ「Cloak」がアメリカで話題」も併せてチェック!

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シェアがシェアを呼ぶコンテンツには、明確な特徴が隠されています。

本記事で紹介する6つの特徴と活用術を学べば、あなたが提供するコンテンツがシェアの連鎖を生まない理由が分かるかもしれません。

社会的承認

私たち人間は、知らず知らずのうちに社会的承認を欲し求めています。「社会に受け入れられる」、「周囲に溶け込む」ことへの欲求は、以前「もう一つのグロースハック条件「認知的負荷最小化」5つのポイント」の中でもお伝えした通りであり、私達はしばしばこの欲求に基いて意見や行動を形成しています。

この消費者行動心理は、ソーシャルメディア上のシェアによって視認性を高めるバイラルコンテンツにもあてはまります。はてなブックマークの例を見てみましょう。

以下の2つの画像は、3月19日の11:18に確認された、はてなブックマークのテクノロジーカテゴリに記載された2つの類似記事のスクリーンショットです。

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上記の2記事は、異なる媒体から出稿されたこと以外はほぼほぼ同じ内容であることが伺えますが、注目すべきは赤枠で囲まれた「最初にブックマークされた時間」です。

上の画像は「2014/03/19 06:24」、下の画像は「2014/03/19 07:22」と、最初にブックマークされた時間が約1時間違うことが分かります。

最初のブックマークからどのようなペースで100ブックマーク(119-19)の差が生まれたか、詳細は分かりかねますが、早朝6:22~7:24の1時間で前者が大幅にブックマークを伸ばしたとは考え難く、最初についたおおよそ1~10のブックマークに「乗っかった」ユーザーがブックマークを重ねた結果、この大差が生まれたと考えるのが濃厚です。

つまり、たとえ類似した内容のコンテンツが複数存在していたとしても、一見して社会に認められているコンテンツが抜きん出て成長を遂げ、バイラルコンテンツと化す傾向にあるのです。

この傾向を上手に活用する術として(イカサマを除いて)、ソーシャルメディアのシェアボタンを大きく表示したり、人気であることを示唆するシェア数を表示することが挙げられます。

刺激要素

個人のアクションを利用して拡散を試みるバイラルコンテンツは、受動的に情報を受け取る新聞やテレビよりも、「刺激要素」が重要な意味を持ちます。

刺激要素には、喜び、驚き、興奮、畏怖、怒り、不満、不安などが含まれ、その度合が強ければ強いほどシェアされる傾向にあると、人気コンテンツの裏側をあぶり出す「Contagious」の著者ジョナ・バーガー氏による研究で明らかになっています。

3/19の午前にはてなブックマークで人気を集めている記事を見ても、以下の様な刺激的なタイトルの記事がいくつもラインナップしています。

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【3/19 13:00時点】

  • ・「【特報】ユニクロ、パートとアルバイト1万6000人を正社員化」(驚き/292はてブ)
  • ・「故宇津井健さん 亡くなった当日に内縁の妻と入籍していた」(畏怖・驚き/92はてブ)
  • ・「日本新聞協会調査:「新聞を読んでいる人」は83.6% 」(驚き/76はてブ)
  • ・「銃撃でウクライナ兵死亡 首相「戦争段階に移行」(畏怖・不安・怒り/171はてブ)
  • ・「音作りのプロが教えるブッ飛ぶほど最高な iTunesイコライザ設定「Eargasm Explosion」がコレだ!!」(興奮/470はてブ)

タイトルはどんなメディアのコンテンツでも重要な意味を持ちますが、とりわけソーシャルでは「あとで読む」というオプションが一般化していることから、タイトルに刺激要素を含むことで、シェアだけでなく、実際にあとで読んでもらえる確立を高める効果も期待できるでしょう。

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実用性

前述のバーガー氏は、刺激要素に加えて、コンテンツの実用性がシェアの確立を高める要素であると発表しています。情報が次々に流れこんでくるソーシャルメディアでは、実用性の中でもとりわけ即効性の高い(すぐに使える)コンテンツが重要だと言えるでしょう。

以下の例を見ると、テクノロジー系でなくとも、実用的な記事ははてブユーザー受けがかなり良いことが分かります。

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【3/19 13:00時点】

  • ・「IllustratorでのWebデザインがいい感じ!おすすめポイントや設定いろいろ」(297はてブ)
  • ・「東京、変り種かつ丼10選」(221はてブ)
  • ・「商用利用無料、今時のスマフォアプリ用のワイヤーフレーム素材」(137はてブ)
  • ・「疲れた人はおっぱいを揉もう。そうでなければパンを捏ねよう。」(235はてブ)
  • ・「こんなに書いて大丈夫?2014年現在のSEOが超わかりやすく説明された「いちばんやさしい新しいSEOの教本」を読みました! 」(216はてブ)

理念・信条(自己表現)

ソーシャルメディア上でコンテンツをオススメすることは、現代において最も重要な自己表現及び自己肯定手段の1つです。

何をオススメするかで自分がどんな人間であるかを表現し、シェアしたコンテンツにいいね!やシェアを集めることで自己を肯定することが当たり前になった昨今、理念や心情を強く打ち出したメッセージ性の強いコンテンツはシェアの確立も高くなっています

以下の記事タイトルからもお分かり頂けるように、社会・宗教・倫理・哲学に関して強いメッセージ性を込めたコンテンツが、はてブでも人気を集めています。

【3/19 13:00時点】

  • ・「職場を生き抜け:【234】40代、50代のオジサン・オバサンは早期退職でいなくなってくれ!」(30はてブ)
  • ・「STAP細胞事件 罪は償わなければならない」(79はてブ)
  • ・「人生って何が幸せなんだろうか。By高校2年」(17はてブ)
  • ・「サッカー応援における旭日旗について、小田嶋隆さんらが語る」(15はてブ)

「STAP細胞事件 罪は償わなければならない」(79はてブ)のコメント欄を見てみても、非表示を除く64件中、32件がコメント付きの投稿になっており、エンゲージメントの高さが伺えます

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コメントの中身も、「正論。内容が正しい間違っているではなく、剽窃というルール違反について罰せられるべき。」、「倫理観をゆるがす大事件だし「嘘で塗り固め、ルール違反なのに人生イージーモード」だった事の代償は払うべきだと思う。」などなど、熱のこもったコメントが多く見受けられます

社会派ニュースに限らず、テクノロジー系の記事でも、理念や信条を強く押し出したもの(たとえば「ウェアラブルでこそAndroidは真価を発揮する」/11はてブ)はウケが良いようなので、参考にしてみましょう。

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インセンティブ

最近フェイスブック上で流行を見せているのが、「シェアするとコンテンツが見れる」というバイラルコンテンツ

こちらは倫理的な問題や悪質な規約の問題でも話題を呼んでいますが、(自分のタイムライン及び友人のフィードに流れることを知ってか知らずかは別として、)実際にシェアを繰り返すユーザーを多く見かけます。

見たことないという方の為に例を提示しておきましょう。

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画像を見ると、記事のリンクの他に、アフィリエイトリンクが張ってあることが分かります。

正直、「誰がこんな幼稚な手段に引っかかるのか…」という印象を受けなくもありませんが、実際に多くのユーザーがシェアしている以上、インセンティブの影響は大きいことが伺えます。

上記はややグレーゾーンなマーケティングでしたが、「いいね!を押して○○のチケットを当てよう!」ですとか、「ページをシェアするとクーポンがもらえる」といったようなキャンペーンは数多く存在し、大きな成果を収めている実例も存在します。

いいね!とシェアでは求められるアクションの工数が違う(いいね!は押せるけどシェアはしづらいという人も存在する)ため、アクションに見合ったインセンティブを与えることが重要です。

視覚的訴求

1つの画面に大量の情報が次から次へと流れてくるソーシャルメディアでは、高い視覚的訴求がシェアされるかどうかの大きな鍵となります。

例えばはてなブックマークやフェイスブックのページプレビューに表示される画像1つを取っても、ここに挿入される画像如何ではどんな良い記事も注目を集めることができない可能性だってあるのです。

フェイスブックに記事をアップする際には、必ずOGP(オープン・グラフ・プロトコル)で適切な画像を選択し、Facebookデベロッパーツールののデバッガーでシェアフレンドリーな記事に仕上げましょう。

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(Facebookデベロッパーツールのデバッガーはこちら)

はてなブックマークの画像は勝手に選ばれてしまうが故に製作側の意思で変えられないと考えている方が多いですが、はてなブックマークのグーグルクローム拡張機能を使えば、画像の変更も可能です。

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また、せっかくソーシャルメディアからのリファラルでユーザーが流入しても、ひとつひとつの段落が長かったり、画像が挿し込まれていなかったりでは、せっかくのユーザーも最後まで読んでくれることはないでしょう。

シェアとはそのコンテンツを本当にオススメしたいという気持ちの表れであり、外面だけでなく、コンテンツの中身に徹底的にこだわることが重要です。

最後に

ソーシャルメディアを利用したバズマーケティングは、短期的には注目を引ける一方で、長期的にコンテンツを愛用してくれるユーザーを見つけるには(どちらかといえば)不向きといえるマーケティング手法です。

ソーシャルメディアをレバレッジにコンテンツの拡散を試みる際には、今一度自社のコンテンツがサービス全体の戦略に沿っているか再考した上で、今回ご紹介した6つの特徴を意識したコンテンツを制作しましょう。

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Twitterが一部ユーザー限定で配信する超便利な「ページインサイト」を独占公開

3/20の記事「はてブ・FBの実例から見えたシェアがシェアを呼ぶコンテンツの6つの特徴/活用術」はこちら!

Twitterが、Facebookのページインサイトを彷彿とさせる「ツイート毎の詳細データ」を試験的にメール配信している模様です。

本日は、growth hack japanの元に届いたTwitterからの見慣れないメールのスクリーンショットと共に、その全貌を公開します。

ページインサイト全体図

以下、Twitterからメール配信された、ページインサイトのスクリーンショットです(3枚に分けてスクショを撮ってます)。見た目に分かりやすく、直感的にマーケティング効果を把握できるシンプルなデザインに注目です!

図6 図4 図5

ページインサイト各要素

今回届いたメルマガの、各要素を見て行きましょう。

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ヘッダーの「growth hack japan, See what’s new」は、「グロースハックジャパンさん、最新情報です」の意味です。

その下には、「See which of your Tweets helped you make connections, got people excited, and started your friends talking.」、「どのツイートがフォロワーの数を増やし、ユーザーの興味関心を引き付け、そしてアクションを喚起したかを見てみましょう(意訳)」の文字が。

このメールが、Facebookのページインサイトを彷彿とさせる、ツイート単位の詳細データについてであることを示しています。

続いて表示されているのは、一定期間における(恐らく一週間)①ツイートの視聴回数、②リンクのクリックスルー数、そして③「お気に入り」の数

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総数で表示されることで、ツイッターのマーケティング効果を今まで以上に正確に把握できます。(ご覧の通り、グロースハックジャパンにとってツイッターからの流入は大きな課題です。)

その下には、「YOUR MOST POPULAR TWEETS THIS WEEK:」=「今週最も人気のあったあなたのツイート:」の文字と、「PEOPLE REALLY LIKED THIS PHOTO」=「ユーザーが最も気に入った写真」という画像のキャプチャーが。

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更にその下には、①投稿毎の視聴回数、②投稿毎のお気に入り数、③投稿毎のクリックスルー数、④投稿毎のリツイート数、そして⑤お気に入りやリツイートというったアクションを取ったユーザーのアイコン(個人情報保護のため、画像を修正してあります。)が表示されています。

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投稿毎のデータを参照出来る事で、ユーザーの趣味趣向を詳細に把握することが可能です。

メールの末尾には、「Say it with a #hashtag! Hashtags make your Tweets more visible.」=「ハッシュタグをつけてツイートしよう! ハッシュタグをつけることで、あなたのツイートがより多くのユーザーに見てもらえるようになります」の文字と、「Tweet hashtag」=「ハッシュタグをつけてツイート」の利用喚起ボタンが表示されています。

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常日頃ハッシュタグをつけて投稿するユーザーにとっては今更感のあるコピーですが、わざわざ利用喚起ボタンを設置しているあたりは、まだまだハッシュタグの利用がマーケターの間に浸透していないことが伺えます。

現状と今後の展開

私が個人的にTwitterのページインサイトの配信に関する調査を行ったところ、現在は英語でサービスを利用する(growth hack japanを含む)一部のユーザーのみに向けられて配信されている様子です。

グロースハックジャパンではお伝えしておりませんが、Twitterはツイッターカードを利用するユーザー向けにTwitter専用のアナリティクスツールの提供も試験的に行なっており【参考記事はこちら(外部)】、今後もマーケティングツールとしての価値を高めるためのサポートが続々登場することが期待されます。

リファラル強化に向けて、グロースハッカーも目が話せません!

3/20の記事「はてブ・FBの実例から見えたシェアがシェアを呼ぶコンテンツの6つの特徴/活用術」はこちら!

【速報】Facebookがついにフィードをリニューアル!

フェイスブックがついにフィード画面をリニューアルするようです。

一体どんなデザインになるのでしょうか?

ビフォーアフター

さっそく見て行きましょう。

こちらが今までのFacebookフィード(英語圏)です。

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【画像元:Mashable

そしてこちらが発表されたばかりの最新フィードデザイン。

feedafter

【画像元:Mashable

大幅リニューアルというよりは、マイナーな変更という印象です。

主な変更点を以下に記載しました。

  • ・写真等のリッチコンテンツを以前より大きく表示
  • ・フォントの変更
  • ・「Add Friend(友達になる)」ボタンが更に大きく、目立つデザインに
  • ・各種アイコンの変更
  • ・サイドバー(左)が消え、以前よりシームレスなデザインに

1年前にリニューアルの予定が公表された際に出回った画像(以下参照)とは大きく異なりますが、これもユーザー心理やUXのデータや研究に基づいた結果なのでしょう。

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【画像元:Pocket-lint

その他スクリーンのデザイン変更を含め、UXにどんな変化があるのか。待ちきれません!

LinkedInより流行りそうな「OPEN Forum」の秀逸なアクティベーション最適化

LinkedIn、使っていますか?

「いいえ」と答える方が大半かもしれません。

LinkedInといえば世界中で提供されているプロフェッショナル・ネットワーキング・サービス(PNS)ですが、日本のユーザー数を国別で見ると40番目。フィリピンやインドネシアを含む発展途上国のLinkedInユーザー数のほうが、日本のそれよりも圧倒的に大きいことが統計で明らかになっています。

しかし、「LinkedInが日本で流行らない」=「PNSは日本で流行らない」とするのは少々早合点ではないでしょうか。世界中のビジネスマンが仕事のツールとして毎日LinkedInをチェックしていることを考えれば、(GDPの観点から)経済大国である日本にそのニーズがないと考えるほうが不自然です。問題はLinkedInが日本の独特なビジネス文化に適応できていないことにあり、日本でもPNSが流行する可能性は大いにあるのです。

そこで本日は、アメリカではLinkedInの影に隠れているものの、日本ではニーズがありそうなPNS「OPEN Forum」と、そのアクティベーション最適化施策をご紹介したいと思います。

LinkedIn VS. OPEN Forum

クレジットカード決済のアメリカン・エキスプレスは、2006年に「オープンフォーラム」と称したマーケティングプラットフォームをローンチしました。

当時はソーシャルメディアという概念が今ほど発達していませんでしたが、ローンチ以来、オープンフォーラムは起業家がビジネスチャンスやアドバイスを求めるコミュニティとして大きな成長を遂げています。

アメリカを始めとする世界各国ではLinkedInの台頭により影を潜めていますが、OPEN ForumとLinkedInとの2つの違いに、OPEN Forum(もしくはその類似サービス)が日本で成長する可能性が秘められています。

違い①職探しVS.交流

日本でLinkedInが流行らない理由に、海外ほど転職に対する意識が高くないことが挙げられます。もちろん全てのユーザーが転職目的でLinkedInを利用している訳ではありませんが、多くのユーザーは一度築いたコネクションを将来的なキャリアアップに活用するためにLinkedInを利用していると言われているのです。

その点、LinkedInとは対称的に、OPEN Forumはビジネス関連の興味関心が近いビジネスマン同士の交流を促進することに重きを置いています。キクシルなどを見ても、ビジネスに関するアドバイスや意見の交換は日本でも活発に行われており、キクシルの場合は著名なビジネスマンの意見が重宝される傾向にあるとは言え、その裾野がより一般的なビジネスマンに拡大する可能性は必ず存在するはずです。

違い②Facebook VS. Twitter

旧来、FacebookとTwitterの違いは、知っている人同士で繋がる前者と、知らない人同士でも繋がれる後者という関係にありました。同じように、LinkedInは面識のあるビジネスマン同士が繋ることを前提としている一方で、OPEN Forumは面識のないビジネスマン同士でも、意見・アドバイスの的確さや面白さを評価基準に、気軽にフォロー関係を築くことが出来るのです。

LinkedIn、OPEN Forum共に実名制ではありますが、気軽にフォローし合えるかどうかで、「カジュアルなビジネスコネクションが浸透していない」日本においては、アクティベーション時に得られる満足感が大きく変わると言えるでしょう。(参考: http://blog.btrax.com/jp/2013/09/08/linkedin2/ )

LinkedInが世界に名を轟かせている以上、当然世界進出は困難を極めることが予想されますが、PNSのマネタイズ手法は無制限に存在するが故に、一定量のユーザーが確保できればマネタイズに躓く恐れは無いはずです。

OPEN Forumのアクティベーション最適化

LinkedInが世界最大手PNSとしての地位を固めている一方で、OPEN Forumも着実にユーザー数を増やしています。現在までにTwitterのフォロー数は52,000、フェイスブックのいいね!数は22万を超えており、その背景にはグロースハックの痕跡が窺えます。

特に注目したいのは、AARRRの2番目のAであるActivation(初回体験)。LinkedInでは知人とのコネクション構築やインフルエンサー(影響力の高い人)のフォローを初回体験時に求められる一方で、OPEN Forumでは、各種ビジネス関連カテゴリの内から3種類のサブカテゴリをフォローすることが求められます。興味のあるカテゴリをフォローすると、関連した投稿が自分のフィードに流れてくる仕組みです。

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「カジュアルなビジネスコネクションが浸透していない」日本において、初回体験時にいきなり知人と結びつくことは難しいと考えられるため、興味関心のあるカテゴリを選ぶだけで関連投稿がフィードに現れるOPEN Forumは、PNSに慣れ親しんでいない日本人にとっても使い勝手の良いシステムとなっているのです。

フォロー設定が完了すると、ウォークスルー画面が登場します。

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(画面①「Mark as helpful」ボタン(いいね的な「役立つね」ボタン)の説明)

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(画面②質問に回答する昨日の説明)

シンプルな画面構成で、主要機能2点を紹介しています。説明文は、もう少し端的だとベターな気もします。

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肝心の投稿画面のウォークスルーが無いと思いきや、トップ画面に誘導されると投稿フォームの横に説明がポップアップで挿入されています。総合的に、シンプルで素晴らしいウォークスルーです。

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上記はOPEN Forumの投稿及びフィード画面です。LinkedInの投稿画面と大きくことなるのは、「Ask for Advice(アドバイスをもらう)」と「Share your insight(考察をシェア)」の2つのタブが存在していること。システム上の都合もあるとは思いますが、2つのタブを設置することで、初めて訪問した右も左もわからないユーザーにしっかりと正しい使い方が伝わる設計になっています。これだけで、初回体験の満足度に大きな違いが出てくるでしょう。

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(LinkedInのフィード。何をかけばいいのか正直分からない。)

以上、OPEN Forumのアクティベーション最適化施策をご紹介致しました。

世界ではLinkedInがスタンダードである故に、OPEN Forumや類似サービスが今後爆発的な成長を遂げる可能性は低い一方、独特なビジネス文化を持つ日本だからこそLinkedInを超えるPNSになる可能性を持ち合わせています。

日本の企業文化を意識し、OPEN Forumのようにしっかりとグロースハック施策を実装すれば、今後日本に流行PNSが生まれる日も遠くは無いでしょう。

若年ユーザーを狙うなら絶対無視できないシリコンバレーの最新トレンド

今、アメリカでは10代のフェイスブック離れが深刻化しています。

背景には、「デジタル上で足跡を残したくない」というティーン世代特有のプライバシーに関するこだわりが存在するようで、近頃はそんなニーズに対応したソーシャルメディアやインスタントメッセンジャーアプリが多数登場しています。

本日は、シリコンバレーの最新トレンドをお届け致すべく、そんなティーンに大人気の「プライバシーが気にならないアプリ」を4つまとめてご紹介致します。

Whisper

アメリカでは、25歳以下の若者を中心に、匿名ソーシャルメディアが人気を博しています。

フェイスブックの人気によってネットで実名を明かすことに抵抗は少なくなってきましたが、知り合いとつながっているが故に打ち明けられない悩みや秘密を名前を伏せて公開できることが匿名ソーシャルメディアの魅力。これまで実名制の提唱者だったザッカーバーグも、近い将来匿名制アプリを立ち上げたいと既に公言しています。

そしてこのWhisper(ウィスパー)は、恐らく今最も人気であるだろう、毎月35億PVを稼ぐ匿名ソーシャルメディア

私も既に1週間ほど利用していますが、英語が理解できる人にとっては新鮮な体験が出来るのではないでしょうか。

whisper

早速ウィスパーの使い方を見て行きましょう。

  • 1.フェイスブックやツイッターでは打ち明けられない悩みや秘密、下ネタなどなどを記入

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  • 2.テキスト内容を基にウィスパーが自動的に画像を検索し、テキストと画像のコラージュを作成

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  • 3.自動検索で出た動画が気に入らなかった場合、自身で画像の検索やテキスト位置の調整などを行える

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  • 4.匿名のまま投稿(ユーザーは予めランダムなユーザーネームを付与される)
  • 5.いいねと同じ役割を果たす「Heart」や、コラージュ画像に対してコラージュ画像で返信できる「Reply」機能を通じて他のユーザーと交流
  • 6.ダイレクトメッセージで、匿名のままプライベートな会話を楽しむことも

「フェイスブックだとこの下ネタはエグすぎるだろうな」とか「そんなことまで告白しちゃう!?」いうネタが転がっていたり、やってみると結構楽しいんですが、若干出会い系化していたり、重い投稿があったり、好き嫌いは大きく分かれそうです。

Snapchat

フェイスブックが試みた3,000億円での買収未遂や、セキュリティの手ぬるさで取り沙汰されることの多いSnapchatですが、Snapchatが火を付けた1~10秒の間にメッセージが消えてしまう自己破滅型IMは、デジタル上の足跡を残したくないティーンの間で大変な人気を博しています。

App Storeで常に上位に位置しているだけでなく、ティーン世代に対してのマーケティングツールとしての価値も開花しているSnapchat。各年代の中でも特に流行り廃りの激しいティーン世代なので、流れを掴み続けられるかが今後の鍵になりそうです。

Secret

現存の知人・友人のネットワークの中で匿名のまま投稿できるのがSecretです。

元グーグル社員によって作られたSecretのコンセプトは、「匿名制を通じて部分的に現実から乖離することで、既存のネットワーク内でもっとオープンな関係が築ける」というもの。Whisperと比べるとUIはかなり洗練されており、実験的な感覚で使ってみるのは面白いかもしれません。

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現在はEmailと電話番号の登録のみが採用されていますが、今後ツイッターやフェイスブックログインでもログインが可能になれば、更に面白い展開が期待できます。

Backchat

Facebookでは、発言そのものよりも、誰が発言したかが重要になっているという現状に目をつけた14歳のダニエル君が、既存ソーシャルメディアの慣習を壊すために父親と開発したのが「半」匿名制インスタントメッセンジャーの「Backchat」です。

ユーザーは、ラインやフェイスブックを送る感覚で、自身のネットワーク内の人間にメッセージを送信できますが、Backchatを通じて送られたメッセージは誰から送られてきたのか分かりません。唯一与えられる送信者の情報は、性別、学校、好きな歌手などのヒントで、このヒントがユーザーの好奇心を刺激し、ユーザーのエンゲージメントを高める仕組みになっています。

 最後に

元々西欧に比べると実名制よりも匿名制が受け入れられやすい日本で、上記のようなアプリが今後流行を見せる可能性は十分あり得るでしょう。

匿名制のメディアと言えば、2ちゃんねるを思い浮かべる人が多いですが、Whisperのコラージュ画像やSecretの知っている人同士を匿名で繋ぐ試みなど、匿名制アプリの発展はまだまだ見込めそうです。

 

絶対参考にしてほしい、Dropboxに負けないTumblr.の秀逸なユーザー登録UI

10代に大人気のTumblr.(タンブラー)、使ってますか?

GIF画像を用いた投稿が多いタンブラーは好き嫌いが分かれそうですが、タンブラーのユーザー登録画面はきっと皆様好きになること間違いありません。

非常にシンプルでありながら要所要所に散りばめられた技術が光るタンブラーのユーザー登録画面は、AARRRの一番最初「Acquisition(ユーザー獲得)」最適化に向けて是非ともお手本にしたい一例なんです!

七変化する背景画像

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上記の画像がタンブラーの基本ユーザー登録画面構成です。

背景画像にはユーザーが投稿した写真を採用し、ランディングページを訪問するたびに背景画像が変化する、画像中心のSNSであるタンブラーならではの工夫です。

例えばこんなのや、

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こんなのまで、

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画像の種類も様々で、遊び心が感じられますね。

簡潔で分かりやすいキャッチコピー

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Follow the blogs you’ve bee hearing about. Share the things you love.(うわさのブログをフォローしよう。大好きなものをシェアしよう)”

簡潔なだけでなく、マイクロブログ型ソーシャルメディアであるタンブラーを説明するには十分なキャッチコピーです。

とにかくウェブサービスやアプリが乱立する昨今では、ランディングページを一目見てサービスの概要が分かることが非常に重要

タンブラーはその重要性を良く理解して、以前の”Follow the blogs you’ve bee hearing about. Share the things that you love.”から更にシンプルな”Follow the blogs you’ve bee hearing about. Share the things you love.“に変更を加えており(意味は全く同じ)、細部にこだわってグロースハックを行っている様子が伺えます。

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(以前のキャッチコピー。2行目のthatに注目。)

一方で、七変化する背景画像によっては、

Screen Shot 2014-02-11 at 12.00.14

上記の画像のようにややキャッチコピーが見えづらくなくなることも。まだまだグロースハックの余地はありそうです。

ユーザー登録にロックオン

タンブラーのユーザー登録画面の主な要素は以下の通りです。

  • ・背景画像
  • ・登録フォーム(中央)

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  • ・ 検索バー(右上)

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  • ・既存ユーザー用ログイン(左下)

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  • ・背景画像の投稿者紹介(右下)

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上記の要素が以下のように配置されており、新規訪問したユーザーの気が散らないように、ユーザー登録に必要の無い要素は全て画面の端に設置されています。

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以前は既存ユーザー向けのログインボタンがサインアップボタンの真下に配置されておりましたが、ユーザーの気をそらしかねないという判断で変更することになったのでしょう。

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(以前のログインボタン位置)

また、登録前にタンブラーを体験したいユーザーは、右上の検索バーを使えばタンブラーのコンテンツを閲覧することもできますサインアップ前の利用体験はフル機能を体験出来ないが故に一定の離脱リスクも抱えていますが、タンブラーでは登録前の利用体験が登録率を多かれ少なかれ押し上げているのかもしれません。

登録フォーム

タンブラーが登録時に求めるユーザー情報は、以下の4つのみ。

  • ・Eメール
  • ・パスワード
  • ・ユーザーネーム
  • ・年齢

セオリー通り、記入事項を最小限に抑えてありますが、もちろん素晴らしいのはこれだけじゃありません。

例えば、「全ての登録フォームを入力したあとに一カ所の間違いが判明して記入し直し」なんていう面倒くさいステップを踏む必要がないように、各欄の記入後に記入ミスをお知らせしてくれます。

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(正しいEmailじゃないことをお知らせしてくれています)

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(パスワードは8文字以上じゃなきゃダメだとお知らせしてくれています)

また、比較的個人的な情報である年齢の記入は、①Email、②パスワード、③ユーザーネームを記入した後、つまり登録間近の段階で求められます

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年齢の聞き方も、お決まりの「yyyy年mm月dd日」ではなく、「おいくつですか?」と年齢を聞くだけ。大半のユーザーが「1月1日」で済ましてしまうことを考えれば、余計なことは聞かなくて良いという判断でしょう。

そして私が最も驚いたのがタンブラーの登録フォームに仕掛けられたちょっとした遊び心。

29歳もしくはそれ以下のユーザーであれば、以下のように「29 years old」と表示されますが、

Screen Shot 2014-02-11 at 11.27.33

30歳もしくはそれ以上のユーザーが入力すると、

Screen Shot 2014-02-11 at 11.27.25

こんな風に「30 years young」と表示されるんです。「まだまだ若いよ!」といった感じの遊び心がすてきですね。

Eメール通知

年齢を記入して規約に同意すれば、ユーザー登録は完了。すぐに利用が開始出来ます。

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他のサービスであればこのタイミングで必ずと言っていいほど「メールをチェックして下さい」と登録の確認を催促するメッセージが表示されますが、タンブラーではメールの確認に煩わされることがありません。

メールボックスをチェックしてみると、もちろん以下のようにタンブラーからのメールアドレス確認メールが届いていましたが、登録と確認の間にユーザーが離脱することのないように、あえてメールを送ったことも知らせないという手に出たのでしょう。

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最後に

タンブラーのユーザー登録UIは、 シンプルさが際立つ一方で、遊び心や技術も垣間見える素晴らしいものでした。

皆様もランディングページを制作する際は、無駄な要素や行動ステップをとにかく省くことを意識しましょう!

【速報】ツイッターが実験中の新デザインがもはやツイッターじゃない

ツイッターが大幅なデザイン変更を実験中とのニュースが入りました。

ごく一部のユーザーのみを対象に公開中と言われているのがこちらのUI。

twitterdez

(画像引用元:http://mashable.com/2014/02/11/twitter-redesign-facebook-google/)

背景にはツイッターユーザーのおおよそ85%がモバイルから流入している事実が存在するようで、今回実験するデザインもモバイル利用時のUXを最適化する狙いがあるのでしょう。

早速フェイスブックのPaperをダウンロードしてみた【動画付き】

前回の記事でお伝えしたPaperが、このほどついにローンチに至りました。

アメリカ版App Storeでのみダウンロードが可能ですが、今回は独自の(?)経路でPaperを入手出来たので、早速動画を共有します!

注意:とても寂しい動画です。あの動画通りのUIだけでも伝わればと思ったんです。

プロモーションビデオのインパクトが非常に強かったので、若干期待をふくらませすぎてしまった感は否めませんが、アプリの体験としてはかなり上質なものに違いありませんでした。少しでも早くPaperが日本の皆様の手の中に届くことを願います!

フェイスブックの新ニュースアプリ「Paper」のUIが美しすぎる【動画付き】

以前にも情報をお伝えしたフェイスブックのニュースアプリ「Paper」が、このほどフェイスブックより公式に発表されました。

美しすぎるそのUIは、早速世界中のフェイスブックユーザーを魅了しています。

動画で見るPaperの美しすぎるUI

ニュースの読み方を変える、「美しすぎるUI」を動画でご覧下さい。

http://www.youtube.com/watch?v=IhrbT9O6kW8

ご覧のように、従来のフェイスブックのUIとは一線を画す、芸術をも感じさせるUIとなっています。UIやアプリ全体に関して特筆すべき点を以下にリスト化してみました。

  • ・従来のボタンベースのUIからジェスチャーベースに変更
  • ・不必要なボタンを取り除き、フルスクリーンでコンテンツを満喫できる
  • ・コンテンツ配信元に訪問せずに外部コンテンツの閲覧が可能
  • ・興味関心に基いて、外部コンテンツのキュレーションが可能
  • 端末本体を傾けることで、大きな写真もパノラマで閲覧可能

などなど、とにかく既存のフェイスブックアプリが提供するUXからの根本的な変化が見受けられます。

Paperの製作は、フェイスブック内に在籍する「フェイスブック・クリエイティブ・ラボ」と呼ばれる15人ほどの少人数のチームが約1年かけて制作したものです。

フェイスブック創始者のザッカーバーグは、2014に6つほどの新しいアプリを発表すると発言しており、フェイスブック・クリエイティブ・ラボが送るその第一弾はまさに華々しいスタートを切ったと言えるでしょう。

ローンチは米国時間2月3日を予定。残念ながらアメリカ国内のみのローンチですが、早く日本でもPaperの「美しすぎるUI」を体験してみたいものです。

「バイラルメディア」流行の裏に隠された2つの危険

バイラルメディア

日本でも流行の兆しを見せる、「ソーシャルメディア上の共有をレバレッジにページビュー数を稼ぐメディア」の総称です。

アメリカのUpworthyやViral Novaの急激な成長により日本でも続々と新たなバイラルメディアが登場していますが、安易な発想でバイラルメディアに多くのリソースを費やすことは極めて危険と言えるでしょう。

本日は、バイラルメディアに参入する前に必ず心得ておきたいバイラルメディアが抱える2つの危険性と、競争が激しさを増すことが予想される中で突出したサービスを作り出すための心得を実例を交えてご紹介致します。

バイラルメディア乱立の背景

バイラルメディアが続々と登場する理由は、主に以下の2点の魅力に起因するといえるでしょう。

①キュレーション

「バイラルメディア」と呼ばれるほとんどのウェブサイトのコンテンツは、YouTubeなどの他サイトから動画や画像をキュレーションしたものになります。

世の中にごまんと存在するコンテンツをキュレーションすることで、ローンチして間もないメディアが必ず直面する「コンテンツの乏しさ」を回避できるのです。

②難しいプログラミングは不要

バイラルメディアを立ち上げるのに、難しいプログラミングは必要ありません。

基本的には、

  • 動画コンテンツ
  • ソーシャルプラグイン

sharebutton

の2点があればバイラルメディアとして成立することができるため、ワードプレスの使い方さえ分かれば誰でも簡単にバイラルメディアを製作出来てしまうのです。

バイラルメディアの種類は様々ですが、まだ見識の浅い方々のために以下にいくつか日本における例を挙げておきましょう。

① dropout

社会問題に対する意識の向上を主な目的としたバイラルメディアです。

② CuRAZY

笑いをテーマにしたバイラルメディアです。

③ pocketti

様々なテーマの動画を紹介する、「スキマ時間を埋める」バイラルメディアです。

上記で紹介したバイラルメディアは、どれも短期間で数多くのPVを記録したと報道されていますが、その裏に潜む危険はまだあまり取り上げられていません。

危険①大手SNS依存

ZingaやPathといった有名スタートアップは、フェイスブックをバックボーンに大きな成長を遂げました。

バイラルメディアはまさにそうしたスタートアップのグロースハック事例を活かして成長した新たなメディアの形になりますが、成長の裏側には、大手SNSの一挙手一投足に成長が依存してしまうという危険性もはらんでいます。

直近だと、昨年12月にフェイスブックが発表したアルゴリズム変更がその最たる例でしょう。

フェイスブックがアルゴリズム変更を発表する前までは、「動画+ちょっとしたテキスト(動画の説明など)」のコンテンツが各ユーザーのフィードに多く流れてきました。しかし、アルゴリズムの変更を機にフェイスブックはよりオリジナルでかつコンテンツ量の多い外部コンテンツを重視する傾向になったと言われているのです。

実際に、アメリカのバイラルメディアとして有名なViral Novaの代表スコット・デロング氏は、アルゴリズム変更後にツイッターで以下の様なことをつぶやいています。

scottdelong

(スコット・デロング氏)

“フェイスブックで100万人のファンを獲得した。投稿のリーチは半減した。

フェイスブックをバックボーンにビジネスを展開するなんて、活火山の麓でマクドナルドを経営するようなものだ。”

フェイスブックのアルゴリズム変更は、外部コンテンツ元により多くの広告費を費やしてもらうための戦略であることは間違いありませんが、Viral Novaのような規模の大きいサイトでもフェイスブックの決定に大きく左右されている事実が存在しているのです。

まだまだあった!共有経済モデルのウェブサービス 6選【第2弾】

「共有経済」

昨日の記事でもお伝えした通り、本来であれば非可分とされた私有財産やサービスをウェブの力を利用して共有し、より効率的な消費を促進する概念です。

更にリサーチを進めてみると、昨日紹介した以外にも複数のサービスが確認出来たので、本日はまだまだ知られていない意外な共有経済型ウェブサービスを6つご紹介致します!

その車使ってないなら… 「Getaround」

getaround

「見ず知らずの人とライドシェアはしたくないけど、使ってない車は上手く利用したい。」なんてお考えの方に打ってつけなのが「Getaround(ゲットアラウンド)」。

ゲットアラウンドを使えば、あなたが所有する利用頻度の低い自家用車をレンタカーとして貸し出すことが出来るんです。

ゲットアラウンドを利用するドライバーは、運転履歴のスクリーニングが義務付けられているだけでなく、料金には最大で$1,000,000(約1億円)の保証が受けられる保険代も含まれているため、安心して車を貸し出すことが出来ますね!

この街の観光なら任せて!「Vayable」

vayable

食べログを使ってあなたの大好きなレストランにレビューを書くように、あなたの大好きな街を案内して、尚且つ報酬をもらえたとしたらそんな嬉しい事はありませんよね?

そんなアイディアを形にしたのがVayable(ヴァイアブル)。ヴァイアブルは、観光スポットの知識や案内スキルを旅行者に共有することで報酬が支払われる新たな共有経済型ビジネスなんです。

2020年に東京オリンピックを控える日本でもニーズが拡大することは必至であり、共有経済型ビジネスの中でも日本で特に大きなチャンスを持っていると言って過言ではありません!

ドライブに付き物のあの心配を解消!「ParkingPanda」

parking pand

家族でショッピングモールに来たはいいものの、パーキングエリアが満杯…なんて経験はありませんか?

そんな不便を解消することが期待されるのが駐車場共有サービス「ParkingPanda(パーキングパンダ)」です。

パーキングパンダを使えば、貸し手のユーザーは私有の空き駐車場のスペースと時間(もしくは1日)あたりの利用料金を設定し、あとは近くで駐車場が見つからず困っている借り手ユーザーの連絡を待つだけ!楽しい休日を台無しにしてしまう心配ももうありません!

駐車料金が高い都心や、観光スポット周辺などでは大きな需要が期待できそうですね!

これぞ本物の共有経済!「NeighborGoods(ネイバー・グッズ)」

neigborgoods

実際のモノを、ニーズに応じて無償で共有出来るプラットフォームが「NeighborGoods(ネイバー・グッズ)」です。

一方のユーザーが「掃除機使ってないけど、今使いたい人いる?」と投稿すれば、必ずしもそのユーザーが必要としているものを所有していない場合でも、その掃除機を無償で借りることが出来るネイバー・グッズ。信頼に基づいた共有経済の真骨頂を行くサービスであり、顔の知れた隣人や友人との相互利用で利便性と安全性が期待できそうです。

現在はSocius Labsに買収され、今後はマネタイズに向け着実に動き出していくことが予想されます。

自宅のネット回線もシェアの時代!「fon」

fon

fon(フォン)」は、自宅に専用のルーターを設置し、ネット回線を全世界のfonユーザーのアクセスポイントの1つにすることで、自身も世界中のfonユーザーのアクセスポイントを利用できるようになる、モバイル時代の共有経済型サービスです。

fonユーザーが提供するアクセスポイントは全世界に400万箇所存在する為、海外に行っても安心してネット環境が整いそうです!

もう独りでご飯なんか食べられない!「EatWith」

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「みんなで食べる食事は美味しい」という多くの人が抱く気持ちを形にしたのが食事体験を共有できるプラットフォーム「EatWith(イート・ウィズ)」です。

仕組みはというと、ホスト側は美味しい料理と暖かな雰囲気を、ゲストはおもてなしに対してホストが提示する料金を払うというシンプルなシステム。

異文化交流をテーマに掲げており、旅先でアットホームな雰囲気の中食事を楽しみたいユーザーを中心に人気を博しています。

まとめ

2日間にわたってご紹介した12の共有経済型ウェブサービス、いかがでしたか?

まだまだ日本では知られていないサービスばかりでしたが、トレンドの取り入れが早い日本で流行る可能性は大きいと言えるでしょう。

今後もどんな共有経済型サービスが登場するのか、楽しみです!